土づくりについて

当園の全ての圃場がそうではないのですが、一つの圃場が礫質普通褐色低地土でした。どういうことかといえば、石だらけで栄養価の少ない土地ということかなと思います。
今年植えた秋映の畑なのですが、確かに他の畑に比べて、茶色いベタついた粘土質の上に、石がゴロゴロ。100mほど離れた上の方の畑は森に近くて肥えた土なのですが、どうにも土壌が違いすぎるので有機物を入れていくことにしました。

近くの公園から出た落ち葉をいただいてきて蒔きます。さらに、米糠、籾殻なども入れて土と混ぜます。これから雪が降る時期ですので、どの程度分解が進むかはわかりませんが、多少は土になってくれると良いなあ。
りんごは特に地力窒素を多く使うようですので、来年は緑肥も合わせて土を作っていこうと思います。まだまだ数年かかりますが、楽しみです。

認定新規就農者になりました

そういえば、昨年度(R5)末に千曲市の認定新規就農者ということになりました。
昨年一年の実績を見ていただいて、就農計画の認定という運びで滑り込ませていただいたような感じでしょうか。担当していただいた市のK澤さんには大変感謝しています。

認定を受けるにあたっては、通常ですと県が認めた里親での研修2年間を受けてから~という流れなのですが、諸事情重なり、就農初年度の実績を見て計画通りに進めるという形で認定していただけました。実際のところは就農にあたって認定就農者になること自体にあまりピンと来ていなかったのですが、計画の策定によって経営の具体的な方針が自他ともに説明しやすくなったので良かったと思います。計画自体は就農の前からざっくりと決めてありましたが、農業者の会計上の勘定に沿った形になったのでその点が良かったかなと思います。

現実問題として、初年度の利益は結構厳しい結果ではありました。今年度も、必要な機材を揃えていこうと思うとかなり厳しい予想です。(果樹ですので急に売上が上がることはあまりないと思います。)貯蓄を食い潰している現実です。

今年もそろそろ終わりが見え始めました。徐々に今年の努力が形に見えてきます。まだまだ先は長いと実感していますが、本当に少しずつではありますが、食べてくれる人が増えているので嬉しい限りです。なるべくなら、応援してくれる人に還元できるように多くを生産していける体制を作りたいです。

ラジコン草刈機

今日はJAながのが主催の農機の展示会を見に行きました。
お目当ては草刈機。果樹園の草刈りといえば、乗用タイプのものが主流だと思います。
どうしても広い面積を管理しようと思えば、短時間で多くの面積を刈れるものが好まれます。
現在でもなんだかんだで草刈りに丸一日費やしていますが、2週間に一度となれば、なかなか時間を使う作業です。今の所、草刈り等の農機はオペレーターが一人(自分!)なので、危険の少ない方法で草刈りをできる方法があれば他の方にもお任せしたいのです。

ということで、今回のお目当てはラジコン草刈機です。今回実機を見ることができたのは4社でした。安全性や操作性など各社仕様を工夫されていますが、どちらもバッテリーとモーターとエンジンのハイブリッド駆動というのが主流のようです。

値段帯としては、乗用タイプのものと比べて同じくらいの印象ですが、時間あたりの作業面積は乗用のものに軍配が上がります。

共立さんやヤンマーさんのものはホームページなどで仕様が出ていますし、利用されている方もいらっしゃると思うのでなんとなく想像通りでしたが、写真の一番手前、麻場さんとエムケー精工さんのものはなかなか面白かったです。機動力を売りにしていて、早歩きくらいの速度で走行可能なので、感覚としてはRCカーに近いかもしれません。プロポもシンプル操作でわかりやすいというところも嬉しいです。走行はモーターですが、エンジンはガソリンエンジンで混合ガソリンでないというところもいいです。(混合作るのめんどくさい)
今の所長野県内のみで販売してみようという感じらしいですが、自分の利用方法に限って言えばかなりアリな機種です。
がんばれ県内企業!

りんごの荒摘果からのタイムパフォーマンス

ゴールデンウィークから始めている荒摘果が漸く終わりが見えてきました。本来5月中に終わらせたい作業なのですが、すでに6月の半ば。その間シャインマスカットの新梢管理やら消毒やらと5月6月は繁忙期になります。
繁忙期とはいえ、当園では土日休みを基本としています。家族経営で未就学児がいますので、なかなか時間のやりくりが難しいところですがなんとかやっています。もう少し規模増えたらお手伝い頼もうと言いながら、なかなか人を雇うところまですすみません。

さて、タイパが叫ばれて久しいこの頃ですが、生き物や果物が育つのに劇的な時間の短縮、というのはありません。化学反応があり、細胞分裂があって成長していきますので、ボタンを押して明日出来上がりというわけでは当然ありません。
ただ、まあ都会での暮らしを長くしていて、世の中がどんどん便利になるのを目の当たりにしていますと、なんとなく別世界の話をしている気になります。物価高騰のニュースもありますが、一方で大企業の新卒お給料は右肩上がり。就職氷河期世代の自分の新卒時の倍の額面を聞くと時代の変化を感じます。やりたいことの自由度が全く違いますよね。
当園でも作業効率を上げるための方策をいろいろ検討しますが、作業時間1割削減するのはなかなか至難の技です。摘果のような作業はしばらく手作業が必要です。
草刈りだけでもロボット導入できれば理論的には1割くらいは削減できるはずなのですが、導入コストと収益が全く見合いません。お話にならないくらい。
ただ、まあ5年以内くらいには一箇所くらいロボット芝刈り機でも入れたいなとは思っています。

それにしてもやはり、物価高騰による経費圧迫の割には販売価格は変わらないのが悲しいところです。農産物の価格は大手卸売の価格で決まるという世の不思議。流通コストやら保管コストやらかかるのは分かりますが、スーパーで見る価格と農家からの売値の乖離がすごい。どこに消えていくんだそのお金。
そう考えると、良いもの食べたければ直接農家のところに行って通常価格で買うのだけでも助けになります。ネットの直販サイトもありますけど、結局輸送コスト考えるとコストメリット感じにくい時代になってきましたね。宅配業者さんたちが泣いてさらにお客さんも高いもの買わなくちゃいけないとなると考えちゃいますね。

しばらく何もこのサイトに書いていなかったので少しは書こうと思ったらなんかまとまらない話になってしまいました。とりあえず、毎日真面目に作業してます。ちなみに雨でも土日祝以外は仕事してます。晴耕雨読の境地にはまだ至っていません。

サンふじの収穫終わり

サンふじの収穫も終了しました。今年の収穫も最後です。

今年は異常な気温のせいか、なかなか色づいてこなかったサンふじでしたが、ギリギリ出荷終了前に収穫終えることができました。収量がまだまだ少ない気がしますが、なかなか作業的にはギリギリピッタリという不思議。古い木も多いので、作業性がまだまだ悪いと思います。
徐々に改善点も見えてきて、来年の予定もぼんやりしていたところがだんだん明確になってきています。新しい畑に、新植する苗、年内もまだまだ休んでいられないですね。少しはゆっくりしたい。雪が降る前になんとかね。

秋映の色づき

もしかすると、産地以外ですとスーパーでりんごの種類を気にして買う人は少ないかも知れませんが、秋映はその名の通り、秋の中頃9月から食べられるりんごの品種の一つです。
色は黒っぽく見えるほどに濃くなります。そろそろ色づきも良くなってきて、早く収穫にならないかと楽しみにしています。
個人的にはこの時期のりんごでは一番バランスが良く、美味しいと思っています。
適度な硬さもあり、酸味食味もさっぱり飽きのこない味わいです。

甘く、柔らかめのものが好きであればシナノスイートのような品種の方がおすすめですが、私の子のように毎日食べたいとか、毎日一個は必ず食べるような方には比較的長持ちしする秋映をお勧めします。我が家ではりんごができはじめると毎日食べるのですが、まだ小さい子は飽きた様子もなく食べてくれるので安心しています。

今年は高温な天候だったので、収穫前に木から落ちてしまうものが多く出ていて、当園では例年より収穫量が減りそうな予感です。一刻も早くお手元に届くようにがんばります。