りんごの荒摘果からのタイムパフォーマンス

ゴールデンウィークから始めている荒摘果が漸く終わりが見えてきました。本来5月中に終わらせたい作業なのですが、すでに6月の半ば。その間シャインマスカットの新梢管理やら消毒やらと5月6月は繁忙期になります。
繁忙期とはいえ、当園では土日休みを基本としています。家族経営で未就学児がいますので、なかなか時間のやりくりが難しいところですがなんとかやっています。もう少し規模増えたらお手伝い頼もうと言いながら、なかなか人を雇うところまですすみません。

さて、タイパが叫ばれて久しいこの頃ですが、生き物や果物が育つのに劇的な時間の短縮、というのはありません。化学反応があり、細胞分裂があって成長していきますので、ボタンを押して明日出来上がりというわけでは当然ありません。
ただ、まあ都会での暮らしを長くしていて、世の中がどんどん便利になるのを目の当たりにしていますと、なんとなく別世界の話をしている気になります。物価高騰のニュースもありますが、一方で大企業の新卒お給料は右肩上がり。就職氷河期世代の自分の新卒時の倍の額面を聞くと時代の変化を感じます。やりたいことの自由度が全く違いますよね。
当園でも作業効率を上げるための方策をいろいろ検討しますが、作業時間1割削減するのはなかなか至難の技です。摘果のような作業はしばらく手作業が必要です。
草刈りだけでもロボット導入できれば理論的には1割くらいは削減できるはずなのですが、導入コストと収益が全く見合いません。お話にならないくらい。
ただ、まあ5年以内くらいには一箇所くらいロボット芝刈り機でも入れたいなとは思っています。

それにしてもやはり、物価高騰による経費圧迫の割には販売価格は変わらないのが悲しいところです。農産物の価格は大手卸売の価格で決まるという世の不思議。流通コストやら保管コストやらかかるのは分かりますが、スーパーで見る価格と農家からの売値の乖離がすごい。どこに消えていくんだそのお金。
そう考えると、良いもの食べたければ直接農家のところに行って通常価格で買うのだけでも助けになります。ネットの直販サイトもありますけど、結局輸送コスト考えるとコストメリット感じにくい時代になってきましたね。宅配業者さんたちが泣いてさらにお客さんも高いもの買わなくちゃいけないとなると考えちゃいますね。

しばらく何もこのサイトに書いていなかったので少しは書こうと思ったらなんかまとまらない話になってしまいました。とりあえず、毎日真面目に作業してます。ちなみに雨でも土日祝以外は仕事してます。晴耕雨読の境地にはまだ至っていません。